松葉シヨック　　　　　　　　　　　

自宅近くの公園で、飼い犬とふざけていて転倒し腰を傷めた。レントゲンをたくさん撮って後、医者の解説を聞きつつ骨々を検証した。このガイコツが俺かと思うと、とても気持ちが悪かった。

松葉杖のことは機会があれば一度大仰(おおぎょう)に使ってみたいと思っていたから希望がかなってうれしいような気持ちもある。大仰に出勤すると皆が驚いた。経緯の説明に、十中八九「それは大変だ、しばらく釣りには行けませんなぁ」と言う。仕事のことを気づかう者がぜんぜん無くて、私は大ショック。

と、言うようなわけで、先の週末は釣りへ行けなかった。丹後へ鯛釣りに行く予定だった。絶好の釣り日和だたのに惜しいことをした。夕方、馴染みの曽根のエサ屋に電話すると、おっさんは持ち船で客とカレイ釣りに出たと言い

「おいや、お前なんで来なかったんや。でっかいカレイがばんばん釣れとるぞ」とのこと。

この日、知人のＡ氏は太刀魚釣りへ、Ｂ氏は飯蛸へ、Ｃ氏は須磨の有料海釣り公園へ出たらしい。それぞれ分相応の釣果を得たようだが、Ｃ氏は左右の人がスズキやアオリイカを釣ったと言い、自分のことは言わなかった。

「で、あなたはどうでしたか？」と問うと、

「うん、四十ｾﾝﾁ の小鯛」とＣ氏。

氏のこのさりげなさは本心でない。

「そりゃすげェ〜」と私。

「うん、うん」とＣ氏。　　

丹後沖へ出た仲間たちも大漁だったようである。ヒラマサ、タイ、カツオ、シイラ、等々のビック・フィッシングを堪能(たんのう)したと便りがあった。

腰は日々回復しつつある。飼い犬花子（腰折り犯人）が散歩をせがむ。